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アーセナルの攻撃スタイルにみるUnix哲学

バーディー、結局残留ですってね。

www.soccer-king.jp

アーセナルに来たら、相手も引いて守るし、スペースがない中でバーディーは活躍できないんじゃないかなんて言われてましたが、 僕は十分フィットするなぁと思ってました。というよりも、バーディーのようなタイプのストライカーがちょうどはまるスタイルが 強いアーセナルの時の攻め方だと思います。

どういうことか? 昨年のユナイテッド戦の動画を見てもらうとすごくわかりやすい。1分22秒くらいから始まる二点目のシーンです。


HIGHLIGHTS ● BPL ► Arsenal 3 vs 0 Manchester United - 4 Oct 2015 | English Commentary

ベンゲルが作り上げたアーセナルらしい攻撃というのは、最も少ないパス交換で縦に速く動いてゴールを奪うシンプルさにこそあるのだと思うのです。 相手からのロングボールを跳ね返して、サンティ・カソルラがボールを拾った位置がハーフラインよりも自陣寄り。そこから、アレクシスへの縦パス、アレクシスからエジルへの落とし、そしてエジルからウォルコットへのスルーパスの合計3本でゴール前まで侵入しています。最後は、エジルがゴールへ流し込んで仕上げとなったのですが、その間わずか10秒ほど。 こういう攻撃ができている時はチーム状態がものすごくいいなぁと思えるし、実際この時はもう一点追加して勝ちを収めました。 複雑なパスではなく、ゴール直結の縦に速いパス交換を選手同士が連動しながら行ってゴールを奪う、まさに一つ一つの目的直結のコマンドをパイプで組み合わせて大きな目的を達成するUNIXそのものではないですか。(凄いこじつけ感)

確かに、引いて守る相手に対して、これでもかとパスを回してゴールを決めるスタイルも素晴らしくはありますが、アーセナルには合ってないんじゃないかなぁ。バーディー獲得は幻と消えてしまいましたが、そういうストライカーを是非獲得してほしいなぁと思った次第です。

How AlphaGo WorksとAlphaGoの裏側

www.slideshare.net

DeepMindがNatureに投稿した論文を、CMUのPhDの方が解説しているプレゼン資料がslideshareにありました。
AlphaGoの仕組みがとても分かりやすくまとめてあり、英語ですが一読の価値ありです。
スライドのアウトラインを部分的に日本語で書き出してみました。

まずはコンピュータ囲碁AIの定義

  • 碁盤を行列で表現
  • 1(黒)/ -1(白)/ 0(碁石なし)
  • d手目の碁盤の状態sが与えられた時に、最適なアクションaを選ぶ

実現方法

  • あらゆる碁盤の状態をどうやってシミュレートする?
  • d手目の全aについて、ゲームが終了となるまでシミュレーションして勝ちor負けを観測
  • 全シミュレーションで最も勝ち数が多いaを選択
  • これは不可能
  • 可能な碁盤の状態は、宇宙の原子数よりも多いと言われている

探索空間を絞り込むことがポイント

  • アクションaの候補を絞り込む = 幅削減
    • Policy Network
  • アクションaの良さを評価(位置の評価) = 深さ削減
    • Value Network
    • 最後までシミュレートしない
    • v(s): 碁盤の状態sの時の評価

アクションaの候補の絞り込み

  • P(a|s)を学習
  • プロ棋士の打ち方を学習(教師あり学習)
    • 5段から9段のプロ棋士
    • 対局数160K、30Mの棋譜データ
  • 13層のCNNで実現
    • 碁盤の状態sが与えられた時のaの確率P(a|s)
  • 自己対戦で強化学習

碁盤の状態の評価

  • CNNにレグレッション層を追加
  • 1に近いほど良い、0に近いほど悪い

Monte Carlo Search Tree

  • Selection
    • アクションaの候補絞り込み(Policy Network)
    • Shallow Networkを使ってP(a|s)の高速化(Rollout)
  • Expansion
  • Evaluation
    • 碁盤の状態評価(Value Network)
  • Backup

Results

  • Rollout + Policy Network + Value Networkでプロ5段くらいと予想される

スライドには図面があって、それを見て英語の解説を読むとまた理解は深まると思います。

誰も教えてくれない秘密の扉の喩え話

真面目で努力家な人ほど、正攻法なんだけど一番成功するのが難しい方法をとってしまいがちなんだよなぁ。成功が難しいというか、競争率の激しい方法ですね。

大変に成功した人というのは、人生やビジネス、そして成功はナイトクラブのように捉える。  
つまり、入り口は常に三つ存在する。  
最初の入り口は、99%の人が、中に入ることを期待しながら、列に並んでいる。  
二つ目の入り口は、ビリオネアやセレブだけが使える。  
しかし、ここに三つ目の入り口がある。その入り口は、入場待ちの列から離れ、狭い路地を通り、ゴミ収集コンテナをよじ登り、扉を100回叩き、
窓を破り、キッチンを通ってこっそり入るような所。ただ、常にこの入り口はある。  
ビルゲイツが初めてのソフトウェアを売り、またスティーブンスピルバーグがハリウッドのメジャースタジオで最年少のディレクターになったのは、どのような方法であったにせよ、三つ目の入り口を使ったのである。  
Alex Banayan

Alex Banayanさんの喩えでいうところの、三つ目の扉のような誰も教えてくれない仕組みに、言われる前に気づけるかどうか。
これを書いた人は、Quoraのproduct designに応募した時、モバイルアプリのデザイン案を作ってproduct designのトップにメールで送ったら返信があって、job interviewに進めたらしいです。
なるほど、三つ目の扉かぁ。

参考にならないかもしれない東京マラソン参加レポート

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走ってきました、東京マラソン2016。
フィニッシュ時間は5時間20分。
ラスト10キロは両足がほぼつった状態で、なんとかゴールまでたどり着いた感じでしたが、
最後まで歩かずに走りきったので満足です。

来年も走りたいなぁと思いつつ、抽選に当選しないといけないので、
必ず走れる訳ではないけど、今年走ってわかったことを記録として残しておきます。

  1. 当然だけど、スタート前は大混雑

    今回は過去最高の3万7千人参加だったのもあり、スタート前の混雑は半端なかったです。 特にトイレ待ちはすごくて、道路が分断されるくらいの列になってました。スタート前に一度行っておこうと思っていたのですが、 30分待っても列が全然進まないので、途中で諦めてスタート場所に移動することにしました。 トイレはスタートラインの手前にあって、スタートラインの手前だったので時間ロスもないし、 比較的空いてたし、実は穴場かもしれないと思いました。

  2. スタートラインを通過するまで、これまた30分

    自分のスタートゾーンはKでした。Aから始まって、B、C…ときてKなので、後ろの方でした。9時10分にスタートなんですが、 Kゾーンはピクリとも動かず。そのまま10分立ち尽くし、いつ動くのか?と思ってたら、15分程度でチョロチョロと動き出し、 20分くらいでようやく道路に出て走り始めることができました。スタートラインを通過したのは、22分くらいでしたね。 あと、Kともなるとスタートラインから随分と遠くにいて、200mくらいは余計に走る必要があるのは盲点でした。

  3. 完走してからも、まだまだ歩く

    完走した後は、精も根も尽き果てたという感じなんですが、タオルやメダルを受け取って、 預けた荷物を受け取る列に並び、着替えゾーンまで歩いて、これが実にしんどかった(笑。 東京マラソンくらいの大規模になると、ゴールから着替えゾーンまでが非常に遠いです。

とにかく、いろいろなところが大規模で、さすが東京マラソンだな〜と感じるところがいっぱいでした。
もちろん、東京の名所を巡りながら走ることができるのは最高に気持ちのよい体験でした。

TensorFlowのRun a TensorFlow demo modelでつまずかない

UdacityでTensorFlowを使ったディープラーニングの講義が始まりましたね。

www.udacity.com

遅ればせながらTensorFlowをインストールすることにしました。pipでインストールは問題なかったですが、手書き文字認識のデモを実行してみると、タイムアウトになってしまいました。GithubのIssuesによると、Yann Lecun教授の個人ページなので、アクセスしにくい状況になっているのではないかということでした。

github.com

同じIssuesにアーカイブサイトのURLが貼ってあって、convolutional.pyのSOURCE_URLをそちらに変えて再度実行してみると、デモが動きました!

SOURCE_URL = 'https://web.archive.org/web/20160117040036/http://yann.lecun.com/exdb/mnist/'

もし、同じ状況になって困っている人がいたら参考にしていただければ。

2016年にやりたいこと

気力と体力の充実

年齢を重ねるにつれて、心と体の充実があらゆる活動の基盤になっていることを痛感します。ランニングを習慣化したことで体調をコントロールできるようになったので、2016年も続けていきたい。運動不足で悩んでいる人には是非お勧めしたい。ランニング、いいですよ!

Taking action
  • 東京マラソン完走!
    10倍の競争率を勝ち抜いて初東京マラソンエントリー!フルマラソン2回目になるけど、前回は5時間40分で、完走はしたけど走りきることができなかったので、目標タイム5時間で完走できるように頑張りたい!!

  • 料理をちゃんとできるようになってレパートリーを増やす!
    料理をしてると言っても、困ったら炒めるとか、ピーマン買って入れるだけみたいな〇〇Doを使うだけでしかないのが今。確かに手軽で美味しいんだけど、自分の好みの味とは微妙に違うので、全行程を自分仕様で作るようにしたい!あと、炒め物だけじゃなくて、鍋とか煮物とかも作れるようにしたい。

  • ジムに通う or 社会人サッカーチームを探して参加する

快適環境構築

狭い部屋に5年以上(多分もっと長い)も住んでいると余計なものが増えてきたので、年末にかけて随分と処分したんだけど、まだまだ物が多すぎるので押入れの中を中心に処分していきたい。今は使えなくなったVHSビデオデッキとかアナログDVDレコーダーとかLinkPlayerを捨てれば結構スペースできそう...

Taking action
  • 押入れの中の不要品を処分して部屋のスペースを確保する
    これまでの大処分で自転車を置くスペースができたので、もう一つ小さなソファを置くスペースを確保して、ソファでプログラミングしたい!
  • 引越し!
    今住んでるところは日当たりも良くて角部屋で、場所も賑やかな場所からすぐの静かな地域にあってすごく気に入ってるんだけど(だから5年以上も住んでる)、唯一の欠点は部屋が狭すぎること。頑張って工夫しても、デスクは置けなかったりする。もっと広いところで、会社にももう少し近いところに引越ししたい!

エンジョイ習慣

昨年、毎日プログラミングの習慣化を目指してGithubのLongest streaksを更新するというのをやり始めて、ようやく86日まで来たので100日、200日と続けていきたい。

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Taking action
  • 機械学習もしくはコンピュータビジョン系のアルゴリズムの自前実装
  • オープンソースへのコントリビュート
    すごーく前に二つほどPRを取り入れてもらう経験をしたけれど、同じようなコードでの貢献か、コードだけじゃなくても翻訳とかできることがあればやりたい
  • 英語の読み書き
    読む方は英語ブログ、英語ニュース、英語文献を毎日1件以上は読みたい。英語のライティングは、github.ioをhugoで作ったので最初は月一くらいで何か書いてきたい。

Misc.

  • 絵が上手くなりたい
  • 字が上手くなりたい
  • アーセナルの12年ぶりの優勝を現地で見たい
    優勝はまだ決まってないけど、可能性は日に日に高まっている。次はいつになるかわからないし(笑)、できれば現地で見たい。15-16の最後のホームゲームは5月15日。チケットを抑えるために、レッドメンバーになるかなぁ。

最後に

全てできたら素晴らしいけれど、あくまでもトライすることだと思っているので、できないものもあるはずだけど、それは上手くいかないものを見つけたと思って肩の力を抜いてやっていきたい。2016年もよろしくお願いします。

Stand on the words of giants

「世界」を変えろ!  急成長するスタートアップの秘訣

「世界」を変えろ! 急成長するスタートアップの秘訣

色々なスタートアップの創業者達へのインタビュー本。日本でも馴染みのあるFlickrやLinkedinなどは創業者の名前も知っていましたが、それ以外はサービス名自体が初めて聞いたような人ばかりで、少々イメージがしづらい所があります。 それでも、何かを成し遂げた人たちの言葉は、考え方の新しい指針になるような示唆に富んでいると思います。幾つかを紹介すると、

アイデアに取り掛かるのに一番良いタイミングは、その正しさが自明ではないときです。 リード・ホフマン, Linkedin 創業者  
失敗とは、取り組むべき問題を発見する過程の一部です。 
カテリーナ・フェイク, Flickr 創業者
古い間違いではなく、新しい間違いを犯すこと。 
アデオ, ザ・ファンデッド(TheFunded.com) 創業者

読んでみると、何かしら気づきがあるかも?