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 アーセナル対スパーズを考察


来期のチャンピオンズリーグの出場権4位以内をかけた
ノースロンドンダービー
アーセナルとしてはホームでスパーズを叩いて、
実質の4位以内を確定したかったところであった。


が、結果は1-1のドロー。
アーセナル側から見れば、1-1のドローによく持ち込んだなという印象。
しかも、その得点はアンリの個人の力によるもの。
チーム同士の対戦としては、完全にスパーズが勝利に
近い内容だったと思う。


僕が考えるに、この試合のポイントは、
アーセナルの右サイドのスターティング、ジュルーだった。


アーセナルの戦術というのは両サイドの攻撃、特にサイドバック
大胆な攻撃参加が肝。
ここが抑えられると、攻撃のリズムはおろか守備の
リズムもつくれず、パスミス(パスカット)が増え、
耐え切れず失点してしまう、という結果となる。


怪我で戦列を離れているローレン、今期CLで大きく成長したエブエは、
守備もできるが、右サイドのコーナー付近まで駆け上がる攻撃が
大きな持ち味。確かに、カウンターを食らったときには、あがったあとにできる
大きなスペースを使われるため、大一番で慎重にしたいジュルーの
気持ちもわかる。
しかし、そのスペースを恐れない攻撃参加こそが
アーセナルのチームとしてのリズムを作るのだ。
中央でディアビー、ジウベルトがボールをサイドに散らし、
サイドの二人が守備を横に広げたところで中に切れ込んでワンツーで
崩す。また、守備がサイドを警戒し始めたところを真ん中から縦パスを
いれ、中央のコンビネーションで崩す、というのが
中央、サイド、どちらからも崩すことのできる
アーセナルサッカーの真髄である。


しかし、今日の試合では、ピレス・ジュルーの右サイドの
攻撃がまったく機能せず、そのためレジェスフラミニの左サイドに
ボールが集中することになるが、スパーズもそれは十分承知で
右は怖くないとわかると、左サイドの守備の意識を高め、
左サイドの攻撃を封じていた。
右サイドの出来の悪さが連鎖的に左サイドの攻撃が封じ込められる
要因となり、結果として両サイドの攻撃がまったく機能しない、
アーセナルとしては最悪の試合展開。
そして、中央の縦パスを狙ってはディフェンスに
引っ掛けられる、を繰り返すことになってしまった。
それでも何とか失点だけはせずに後半途中まではいっていたが、
不運な形で失点をし、もうだめかと思われたところをアンリ個人の力で
最悪の事態だけは免れたというのが今日のアーセナル
試合だった。


これで、スパーズとのポイント差は4のまま。
プレミアでの出場権獲得はかなり厳しくなったといえる。
こうなると、もうCLの優勝を目指すしかない。
気持ちを切り替えて、まずは来週のスペインでのセカンドレグで
最高のパフォーマンスを見せ、決勝進出を決めてほしいと思う。