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機械との競争を読んだ

機械との競争

機械との競争

機械との競争を読んで最初に思い出したのは、Amazonが買収したKiva Systemsの倉庫ロボット。


Kiva Systems - YouTube

内容について

テクノロジーの指数関数的な進化によって生産性が向上し、人類全体の富が拡大してきた。
一方で、世帯所得の中央値は停滞しており、過去10年で見ると減少傾向にある。これは、富が一部の
世帯に集中し、「テクノロジーとの競争に負けつつある」中間層の労働者の世帯で減少しているためである。
過去にも、ラッダイト運動のように労働者と機械の競争は存在し、確かに一部機械に置き換えられる雇用も
あったが、新しいテクノロジーによって新しい雇用が創出されたので、このようなことは起きてなかった。
しかし、現在はテクノロジーの進化が速すぎるため、人間が進化に追いつけていないことが大きな違いである。
テクノロジーの進化については、米粒とチェスのマス目の喩え話を使って説明される。チェスのマス目に、
米粒を1番目には1個、2番目には2個、3番目には4個・・・と置いて行くと、最後の64番目のマス目までの
合計は2^64-1個になるが、これは全部積み上げるとエベレストよりも高いくらいの数であり、
特にちょうど半分の32番目までのマス目までが2^32 = 約4億個で大きな競技場を満たすくらいの数で
あることと比較すると、後半になるにつれての指数関数的な伸びがいかに驚異的なことかが理解できる。
そこで、現在のテクノロジーの進化はどのあたりなのか?BEAが設備投資対象にITを加えた1958年を
IT元年とすると、ムーアの法則に従った32回目の倍増が起こったのは、1.5年(18ヶ月)x32=48年後の
2006年であり、つまりはマス目の後半の進化はこれからで、本当の指数関数的な進化は今から始まる。

ではどうすればよいか?機械と競争するのではなく「機械を味方につける」。
チェスのスーパーコンピュータ、ディープブルーが人間の世界一のチェスプレイヤーに勝利したが、
現在の世界一はディープブルーではない。
「弱い人間+マシン+より良いプロセス」のチーム(アマチュア2人+3台のコンピュータ)で、
スーパーコンピュータと「強い人間+マシン+お粗末なプロセス」に勝利した。
より良い仕組みを作る組織と、それを生み出す人材の育成と強化が重要である。といった内容が
書かれている。

読んで感想

Amazonの倉庫ロボットにかぎらず、機械に自動化されやすい単純作業は、今後どんどんと
機械に置き換えられていくのでしょうね。
自分の仕事は機械に簡単には置き換えられないられない価値を生み出しているのか自問自答して、
新しい技術を学び続けていく努力を怠ってはいけない気がしました。
ディープブルーの話の中で機械を味方につけた「弱い人間+マシン+より良いプロセス」の
チームが最も強くなったという話は勇気づけられますし、必要以上に暗くなることもないなとも
思います。