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13年かけてApache Solrのコミッターになった人が語る、OSSコミッターになりたい人向けアドバイス

Apache SolrはOSS全文検索システムですが、そのApache Solrのコミッターになった人が、オープンソースプロジェクトのコミッターになりたい人向けにアドバイスをしているブログ記事のメモです。

opensourceconnections.com

最初にパッチを投稿したのが2007年7月12日、4662日後の2020年4月6日にコミッターになったということで、その期間は約13年! ご自身の経験をもとに、コミッターになるためのアドバイスが書いてあります。以下、その内容です。

  1. まず、そのプロジェクトの文化を知ることから始める。どのように意思決定されているのか?どんなツールを使っているのか?様々な頭字語は何を意味するのか?メーリングリストに参加し、すべてのコミットを読もう。
  2. 小さなことから始めて、徐々にやることを増やしていく
    • 既存のパッチを取り込み、テストする。 パッチを最新のコードベースに更新する。 学んだことを文書化する。
    • ドキュメントに新鮮な目を向ける。何かの仕組みについて頭を悩ませることがあったら、その都度、ドキュメントを修正してみる。これは、すぐに貢献できる強力な方法で、プロジェクトに参加するための最も早い方法であり、かつ、認知的な負荷が最も少ない方法。
    • メーリングリストで質問に答える。質問に対する妥当な回答を明確にできれば、どれだけ学んだかが分かる。
    • バグフィックスバグフィックスバグフィックス。 正しい解決法が簡単にわかり、答えが明らかなバグを選ぶ。正しい解決方法が非常に曖昧な場合は、おそらくあまり賛同を得られない。コミッターは、時間があるときに、あなたの修正を適用するということを忘れないように。
  3. コードを書き始める準備はできた?プロジェクトの中核となる基盤をリファクタリングするのはやめよう(少なくとも今は)。その代わりに、パイロットフィッシュのようになって、アクティブに活動しているコアコミッターの人と共に泳ぎましょう(意訳)。プロジェクトのビジョンを受け入れ、彼らが行っている大きなタスクの関連タスクを拾ってみよう。そして、ユニットテストを書いてみる、リファクタリングの機会を探す、複数のプラットフォームで手動テストを行う。あなたが貢献していること(プロジェクトを加速させていること)を彼らが理解したら、自分のチケットをいくつか割り当ててもらえるように働きかける。これが、コミッターに直結しているのを何度も見てきたし、もしこのようにしていたら、もっと早くコミッターになっていたかも。

13年間も貢献し続けたことが単純にすごいことだなと思いますし、そうやってずっと貢献してきた人をコミッターとして迎え入れたApache Solrのプロジェクトも良いコミュニティだなと、偉そうにも読んでいて思いました。